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「俺を殺しなさい♪」
「・・・・・・・・・・・・は・・・・?」
今、何て言った・・・・・?
「え、殺し・・・なさい・・・?」
「そう、俺をころしなさい」
意味がわからない、と言うか言われている意味がわからない。
「僕は此処から、この世界から出る方法を聞いているんだけど・・・・」
「だから、言ってるじゃん」
「・・・・何を?」
「此処から出る方法」
「・・・・・え?」
「此処から出る方法・・・・・それは、俺を殺すことだよ★」
「!?」
そいつはニヤニヤと笑っている
何を考えているんだ?
「うーん、混乱しているねぇ・・・目がクルクル回ってとってもマヌケみたいだよ♪」
「あ、当たり前だろっ、だって意味が分からないよ!!何だよ殺しなさいって・・・」
僕が怒鳴るとそいつは、耳を両手でふさいで五月蝿いといった
「ギャーギャー喚かないでよ五月蝿いなぁ、意味分からないのは当たり前だよ。まだ説明してないもん」
そういって僕の体から離れると、そいつはまた手をパンッと叩いた
すると目の前に白い向かい合わせソファ、白いテーブル、その上には御伽噺のお茶会のような大量のお菓子とティーカップに入った紅茶がキラキラと光っていた
「そんな何も無い所で話すのもなんだしぃ、こっちでお茶でも飲みながらお話しよう★」
僕はまだ目の前で起きた光景をちゃんと理解していなかった。
此処で起きる事は何もかも理解できない事は当たり前だ。
僕は目の前にいるそいつを見た
ニヤニヤと悪さをしようと企んでるような顔が、何故か陰りのある寂しそうな顔に見えてしまい胸の置くがチクチクする。
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