序章

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それは、とても寒い、しんしんと雪が降り積もる、そんな日の出来事。 それは、とても滑稽な舞台の幕開け。 行き場を無くして彷徨って居た一匹の朱き蝶と、一人の剣士が出逢った、そんな日。 雪が降り続く純白の夜の中で彼らは何を想う? そう。 例えるなら 執え所の無い雲の様な。 今にも散ってしまいそうな儚い一輪の華の様な。 それでいて蜜を求めて飛び回る美しい朱き蝶の様な。 そんな彼女。 そんな彼女に惑わされる一人の剣士。 そして可憐な彼女に魅せられた人物もまた、彼一人では無く。 彼女を捕らえようと虎視眈々と狙う蜘蛛がぞろぞろと。 最期に彼女と言う獲物をその巣に捕らえるのは誰なのか? はてさて、滑稽な舞台の結末や如何に―――――………?
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