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ある朝、『彼女』はどこかに消えました。
少し乱暴者ですが、私には優しく接してくれた『彼女』がこんな行動を起こすなんて…理解しにくいです。
まったく、あのお馬鹿さんが!誰が心配してあげてると思っているのです?
「はぁ…。何かトラブルを起こしていないといいですが…」
ため息を漏らしました。
それにしても…―今、学校にいるのですが―なぜ、クラスメイトは誰も『彼女』のことを心配しないのです?もしかしたら…いや、ありえませんね、そんなこと。
『そんなこと』…なんて。
私が思考を拡げている間にもクラスメイト達は笑いあったり、ふざけあったり…だんだん不快に思えてくる。ああっ!不協和音くらいうっとうしいっ!!気づいたら外に飛び出していました。
学校をサボるなんて生まれて初めてでした。けど、これも『彼女』を捜すためなら構いませんね。
「まったく貴女という方は…嫌いになっても知らないですよ?」
勝手に居なくなるなんて、そんなの許しません。
そして私は校門を出て、街へと歩いていきました。
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