†1st Story・迷子旅†

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ある朝、『彼女』はどこかに消えました。 少し乱暴者ですが、私には優しく接してくれた『彼女』がこんな行動を起こすなんて…理解しにくいです。 まったく、あのお馬鹿さんが!誰が心配してあげてると思っているのです? 「はぁ…。何かトラブルを起こしていないといいですが…」 ため息を漏らしました。 それにしても…―今、学校にいるのですが―なぜ、クラスメイトは誰も『彼女』のことを心配しないのです?もしかしたら…いや、ありえませんね、そんなこと。 『そんなこと』…なんて。 私が思考を拡げている間にもクラスメイト達は笑いあったり、ふざけあったり…だんだん不快に思えてくる。ああっ!不協和音くらいうっとうしいっ!!気づいたら外に飛び出していました。 学校をサボるなんて生まれて初めてでした。けど、これも『彼女』を捜すためなら構いませんね。 「まったく貴女という方は…嫌いになっても知らないですよ?」 勝手に居なくなるなんて、そんなの許しません。 そして私は校門を出て、街へと歩いていきました。
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