魔族の誕生日

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1-2 「すいません、面目ないです」  レイリューンは差し出された水を口に含む。 「朝早くからアルスさまに呼ばれた時は何事かと思ったわよ」  怒ったような口調でレイリューンのいる側近の控室に現れたのはセリューナだった。 「うー、あんまり大声出さないでください。頭に響きます」 「しょーがないなあ」  それでもセリューナはやや音量をさげた。 「秋は農繁期なのに、どうしてあたしがレインさんの面倒みなくちゃいけないのかなあ」 「冷たいですねえ」
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