お父さんへ。未熟者の長男より。

お父さんへ。

　ホンマに突然逝ってもて、ビックリしたやないか。

　俺、最期に何か喋りたかった。

　一番伝えたかった言葉はな、「ありがとう」やねん。ホンマやで。

　お父さんが今年の８月２６日に退院して、家帰ってきて、俺ホンマにキツイ態度でばっかり当たってもたなぁ。ごめんな。もっと優しく接してあげたかった。今更……。勝手やなぁ。俺。

　俺。イッパイイッパイやったんや。退院する時、病院で「将来的には悪くなってまた入院となると思われます。心臓、肝臓共にいつ悪くなってもおかしくありません」って言われててん。

　退院してから、毎日ホンマに怖かった。いつ、お父さん悪なんねやろ、って毎日神経がピリピリしとったんや。

　だから、つい言葉が荒くなってしまった事が多々あったな。謝っても許してもらえへんかもしれん。俺はまだまだ未熟者や。ホンマにごめんな。

　今、お父さんが旅立ってしまい、思い出すのはお父さんが小さい時、一杯遊んでくれた想い出やねん。

　俺が１２歳の時、お父さんとお母さんが離婚して、俺が寂しがったらあかん思て、お父さん俺をイッパイ遊んでくれたなぁ。