♯   01

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「…何でだよ」 「だって~、どっちも気になる んだもん」 「じゃあどっちも買えば」 思った通りのことを口にすると、 千晃はあからさまにムッとした 顔をする 「…女心をわかってないんだから」 そういって俺のかごにパイン味 を入れる千晃 どうせ俺が金払うんだからどっち も入れればいいのに スイカ味をかごに入れ、精算 する 「はい」 袋からパインアイスを取りだし 千晃に渡す 「ありがと!…ん!おいしい!」 一口かじって満足そうにほほ笑む 千晃 「はい!」 「ん…うまっ」 「でしょ?」 千晃のかじりかけのアイスを 一口もらう 間接キスなんて気にしない …なんて、そんなのは千晃だけで、 俺は内心ドキドキ こういうところで幼馴染としか 見られてないんだろうな、って 嫌でも実感させられる 気持ちを伝えることもできない けど、諦めたくもない 俺も千晃に負けず優柔不断だ
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