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両親は私が将来盲導犬を使うことを考えて、5歳のときに犬をプレゼントしてくれた。保健所から譲ってもらったそうだ。
名前は当時10歳だった兄が『シロ』と付けた。毛が白いから、だって。
でも、私、色は苦手なんだよね。名前は『彩子』なのに。
白は明るい色、ピアノの鍵盤の出っぱってない方の色なんだって。
そう教えてもらったけど、私にとってはシロの温かさが『白』という色のイメージになった。
シロは私が呼ぶと直ぐ側に来てくれた。兄と毎日散歩に連れて行った。
シロが私の高校卒業の直後に虹の橋を渡って逝ってしまったときは衝撃だった。犬の寿命が人間よりずっと短いことをこのとき初めて知った。
シロは自分の役割が終わったって思っちゃったのかな?
シロの死の数ヶ月後、私は盲導犬を持てることになった。
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