席替え

7/9
前へ
/30ページ
次へ
「そんなこと言わずに買ってやるから、選べよ。」 「…。ありがと。」 聞こえるか、聞こえないかくらいの声で感謝の言葉を口にする。 「トイレ行ってくるから、先に見ておいてくれ。」 「あ、うん。」 自動ドアが開いて、 買い物かごを手にとる。 服なんて、本当に買いにくることは無かったから、緊張する。 「レディースとか、…。」 レディースと英語でかかれた看板の下に並ぶズボン類。 全然入る気がしない。 「まことはどちらかと言えばメンズじゃないか?」 やはり同じ血が通っているからか、同じ意見が飛んできた 「自分もそう思う。」 皮肉でも何でもなくて、ただの共感。 「これとか、かっこいい。」 メンズのコーナーで黒に中が赤のチェック模様のパンツを見つけた。 ファッションに関して言語要素が乏しい自分。 ベルトも好きだ。 隣には色違いのやつ。 こちらは灰色のチェック模様 「赤がいいかな。」 そう言って、サイズの違うのをチョイスして試着する。 昔、レディースのジーンズが入らなくて半泣きした覚えがある。 小さい頃に筋肉をつけたためにか、身長は低いままほぼとまった 筋肉質の足は、太く、レディースとか入る気がしない。 しかも、髪も短く、よく男に間違われる。 だから、今更可愛い格好とかする気にならない。 「入ったか?」 「おっけー、おっけー。」 試着室から出て、父に返事をする。 「あとは何買う?」 「上に着るやつほしいかな、」 買い物かごにズボンを入れて、次は上の服を選びにいく。 個人的 昔はチェックが好きだった。今も好きだが あとは、パーカー 中性を保っていられるから。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加