第2話チョココロネと牛乳

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先週は珍しく毎日来た。そして今日も来た。何故なら調子が良いからだ。ちなみに今日のお昼はコロネと牛乳。牛乳はカルシウムが摂れるし、む、胸の発育も…。とりあえず今日はそれ。 学校に着いて上履きに履き変える。そして向かう先は教室ではなく保健室。私は病弱気味で常に体温を計っていないと倒れてしまう。まぁそのために、薬を服用しているのだが。 「うん、平熱ね。」 Cカップはあるであろう保健の先生は体温計を元の場所へ戻し、席へついた。そして、私の健康手帳に温度を記録した。 「それにしても、先週は毎日来れて良かったわ。今週も来れるといいわね。」 「うん。」 支度を終えた私は、ショルダーバッグを肩に掛けて保健室を後にした。廊下はしんとして冷たい風だけが流れている。もう朝のHRが始まっているのだ。あまりこの時に教室の中に入るのは好きじゃない。 たった小さな小さな音でも人はそれに反応して、音が鳴った方へ顔を向けるから。だから私はチャイムが鳴るのを待つため、いつも人が少ないおどり場へ足を運んだ。することもないので窓の方を見る。手すりに手を掛けて。 .
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