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「あ。」
それも私の机の前で、私の教科書やノート、ペンケースを持って。
「…何をしている?」
「いや…これを届けようと思って…。」
「嘘だな。今日の授業でバレてしまったから、元の場所に戻す魂胆なのだろう?」
ちょっと強めに発言した。本音を言えば、こいつの物も私と同じようにメチャクチャにしたい。さすがに私物までやられては黙ってはいられない。
「そんなんじゃねーよ。あいつ…伊藤が渡部さんの教科書を掃除用具入れの中に捨てているのを見たから…。」
「…。」
「ホ、ホントだよ!
でもいつ渡せばいいか分かんなくて…。」
「…まぁ良い。だが礼は言わない。なにせそれを見た時の証拠が君にはないのだから。」
冷たく言い放ち目線を彼から外した。少し胸が痛い…。早くカバンの中にある薬を飲まなければ…。
「用はそれだけか?」
「えっ?あ、あぁ。」
「じゃぁ、そこをどいて。」
そう言って歩き出した直後、私は
倒れた。
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