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顔が真っ赤になっていることは、鏡を見なくても分かった。うつむいているため赤井くんの顔は分からない。
「それじゃ、また明日。」
そう言ってばっと走り出した。足は遅いはずなのに、この時は羽のように軽かった。
家に着いた時、羽のように軽かった足が鉛のように重くなった。息が上がる。これではまた倒れてしまう…。落ち着いたところで、私はリビングへ行きテーブルの上にビニール袋を置いた。
イスに座ると早速、赤井くんに買って貰ったチョココロネを口にする。
「…甘い。」
口に広がる甘さは、私が買ったチョコの甘さよりも甘かった…。
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