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その後も、服や化粧品を見て回ったが特に欲しいものはない。というよりも、私はオシャレをすることに興味がない。
今はこういう格好をしているが、家ではTシャツにジーパン、時には1日中寝巻きの日だってある。女子らしくないというよりは、女子ではなく干物女と言うべきか。そんな普段の私を知った赤井くんが心配そうに言う。
「化粧はともかく、洋服くらいはもっと興味持とうぜ。」
「何故だ?」
「えっ!?い、いや…その、か、
可愛いから…。」
「最後がよく聞こえなかったが。」
「~っ!///
とにかく、せめて服だけでも女らしくしろって!」
照れた顔をしながら私に向かって言う。女らしくと言われても、特に誰かと付き合うわけでもないし遊ぶわけでもないので、言葉遣いや洋服に気を遣う理由もない。
まぁ、多少の身だしなみは整えないといけないというのは分かるが。赤井くんの言葉に耳を傾けながらも、右から左へ受け流した。
「そろそろお昼だな。
渡部さんは何が食べたい…って、あれ?」
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