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「これ、これが欲しい。」
指を指したのは赤い苺が付いたキーホルダー。立体的で私的にはこういうのが好き。
「分かった。買ってあげるよ。
ちょっと待ってて。」
先程、手にしていたスカートとキーホルダーを持ってレジへ行く。キーホルダーを何処に付けよう?ペンケース?ショルダーバッグにでも付けようか。
そんなことを考えながら赤井くんが戻って来るのを待つ。
「お待たせ。」
「…結局、スカートも買ったのか?」
「オレからのプレゼントとしてね。」
また余計なことを…。とりあえず、苺のキーホルダーを貰ったことについては感謝する。その後は何も買わなかったが、色んな洋服を見て回った。
気が付けば、もう夕方になっていた。買うのも楽しいが、品を見るだけでも色んな発見がある。洋服について、アクセサリーについて、お店について…、私の知らないことばかりで戸惑ったが家にいるよりは楽しかった。
私はそのことを話しながら赤井くんと一緒に駅へ行く。駅に着くと定期を取り出し、それを持ったまま彼の方へ顔を向けた。
「今日は楽しかった。
苺のキーホルダーも買って貰ったし…。嬉しかったぞ。」
「それはどうも。じゃあ、気を付けて帰れよ。」
「電車だがな。」
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