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次の日。私は結局、クリームパンの甘さだけで我慢した。今日こそリベンジということも含め、昨日と同じ昼ご飯。でも苺牛乳は無かったので購買で買う予定。
普段はお金を持ち合わせていないが今日はそれを買うために、牛乳代120円を持って来た。無くさないようにブレザーのポケットの中にしまってある。
「圭助、ちょっと分からない問題があるんだけど…。」
「あいよ。」
今は休み時間。そして次は数学の授業の時間。どうやら問題を解く人が決まっているらしくそれを女子の皆さんは、赤井くんに聞いているらしい。昨日の件もあり、チラチラとそちらの方へ目がいってしまう。でもそうなって来ると、どうしても気になってしまう。それが私のクセ。
「…。」
「!」
ふと彼が私の方へ向いた。私はびっくりして体がビクッとなり下を急いで向いた。何をしていたのだろうと思い直していると顔が急に火照ってきた。きっと私はリンゴのように真っ赤であろう。何かしなくては変だと思い、数学の勉強をしているふりをした。
その後も、何事もなく午前は終わりを迎えた。そして遂に至福の時。と、その前に120円の苺牛乳を買わなくては。無かったら最悪、余り物でもよい。長い行列に並ぶのは嫌いなので端っこで少なくなるのを待つ。
「…あ。」
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