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「寂しいね」
仲さんが、にこやかな顔を少しだけ歪ませる。
「何言ってるんですか!
ここを辞める訳じゃないですし、私だってここでご飯食べますから」
社食での研修本日で終了。
明日からは、本来の秘書の仕事に戻る。
怒涛の様な日々。
早坂に与えられた資料を纏め、作り直し、全ての取引先を頭に叩き込んだ。
30女。
脳みそ死んじゃうかと思ったわ。
初めての会社訪問後、本当にアパートは引き払われ、会社と10分と離れていない高級マンションに連れてこられた時は、心臓が止まるかと思った。
「24時間俺の秘書だ」
の意味を理解した。
私の1階上が早坂の部屋だったから。
何度後悔した事か。
部屋は本当にいろんな物が取りそろえられていた。
3月に入る頃、明るい色のスーツが本当に10着到着。
これまた、ピッタリ。
水瀬さん凄い。
と、変な感動。
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