第一章…オイラ、サバ

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オイラが山中家の家族になって、約1年。 オイラの名前はサバ。 山中家のお父さんがつけてくれた。 意味はよく分かんないけど、お父さんが言うことによると、「鯖の様な柄をしてる」と言って、そのままサバと名付けたんだって。 山中家は今時珍しい、大家族らしい。 『山本商店』の白猫・ハクが言ってた。 ハクが隣町のメル兄チャンに、メル兄チャンちの家族のことを聞いたら、メル兄チャンちは、お父さんと小学生の娘の2人暮らしなんだって。 なんか寂しいよなぁ。 まぁその話は置いといて、オイラが拾われて家族になった山中家の家族を紹介するか。 まず最初に、うちのひいばあちゃんから。 名前は尚(ひさ)と言う。 な、なんと年齢は104歳なんだってさ! もはや仙人だな。 ひいばあちゃんは、明治って時代に産まれたらしいんだけど、事あるごとにそのことを、家族に自慢してる。 家族は飽きてるのか、いつもその話の時は、みんな空返事をしてる。 でもひいばあちゃんは物知りで、家族にとって困った時は、ひいばあちゃんの知恵袋を借りている。 伊達に長生きしてないと、オイラは思う。 なんてったって104年間生きてんだもんな!
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