第一章…オイラ、サバ

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次に紹介するのはおじいちゃん。 おじいちゃんの名前は、静佐武郎(せいさぶろう)、年は78歳。 元大工の棟梁だったらしい。 今は、ただの酒飲みの頑固者って感じに見えてしまうのは、オイラだけだろうか? 我が家で一番威張ってる。 おじいちゃんが怒ると止まらないから、よくひいばあちゃんに『お前はまるで猪みたいだねぇ』と言われてるけど、オイラはその『猪』って何なのか分からない。 おじいちゃんは大の猫嫌いだ。 だからオイラも、おじいちゃんは恐いし好きじゃないな。 おじいちゃんにももちろん奥さんがいたけど、昔病気で死んじゃったんだって。 前お酒飲んで酔っ払ったおじいちゃんが、寂しそうに言ってたんだ。 次はお父さんを紹介するよ。 お父さんの名前は、孝夫(たかお)、年は60歳。 家でお母さんと一緒に、床屋さんを営んでるんだ。 おじいちゃんと正反対の性格で、おっとりしてて優柔不断。 大の猫好きなんだ。 だから林檎も、猫が好きなのかな? そんなお父さんは、オイラの毛を、たまにトリミングしてくれるから、他の猫達より毛玉が、お腹に溜まらなくてすんでるから、オイラもお父さんは大好きなんだ!
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