第一章 新学期と変化

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「涼香、竜也の言う通りだよ」 その二人の後ろにいた少し短めで黒色の髪をした少女が言う。 「それに、詩織はただ素直にな…」 「桜、それ以上言ったら、ただじゃおかないわよ」 「おおう…。そんな怖い顔をしないでよ」 桜と呼ばれた彼女は、少し下がりながら両手を上げる。 「それより慎司は?また寝坊でもしてるの?」 「あー、慎司はね。昨日も遅くまで、浩介さんにボッロボロになるまで扱かれてたからね。たぶん、ちょっと遅れてくるんじゃないかな」 苦笑いする彼女の顔を見れば、慎司がどれぐらいボコボコにされたのか、予想がつく。 どうやら手痛くやられたみたいだな。 俺達は門を通り、学園の庭を通っていき、校舎前に出された掲示板のところへ行く。 今日から俺達は、一年から二年生へと進級する。 当然クラスも変わる。この掲示板には、新クラスのメンバーが書かれている。 どのクラスになるかは分からないが、できればまた、こいつらと同じクラスだったらいいなと思っている。
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