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何処からともなく金盥(カナダライ)が降ってきて、先生の頭に落ちる。
突然のことに驚くが、すぐに教室は笑いに包まれた。
「イッテェ…あんの地獄耳め…。ま、こんな風な目に遭うから、みんなも気をつけろよ」
頭を撫でながら話。どうやら金盥を降らせた犯人は、学園長のようだ。いったいどうやって、この会話を聞いたのやら。
「まぁ、俺からはこれぐらいだな。じゃあ、この後の予定だが--」
先生はこの後の日程などを話していく。
俺達は、今日の午前中に行われる行事を順々に終わらせた。
今日は午前中で終わりということもあり、やることも全て終わったので、帰ることにした。
教室を出て校舎を出る。
「ん?げふっ!!」
横から小さな影が俺に向かって、体当たり気味にぶつかる。というよりは、抱き付いてきた。
「健兄!」
「お、おう‥愛。きょ、今日も元気だな」
愛だった。まぁ愛ということにはすぐに分かったのだが、当たり所が悪かったのか、反応に遅れてしまった。
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