第一章 新学期と変化

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「ふぁ~あ」 俺は今、学園指定の制服に身を包め、鞄を持って登校していた。 「何、朝からアホ面してんのよ」 「悪かったなアホ面で」 隣に一緒に並んでいる金髪で、髪を一つ縛りにしている少女が罵倒するように話しかけてくる。 彼女は新崎詩織。この学園で知り合った少女だ。 「詩織ちゃん。そんな言い方はよくないよ」 その隣に並んでいる薄紫色のロングヘアーをした少女が指摘する。 彼女の名前は水原涼香。詩織の幼なじみで親友。とても優しい子だ。 「涼香、言うだけ無駄だよ。そんなことは、もう分かってるだろ」 その涼香の隣にいる蒼髪の少年、竜也が手に持って開いた本のページを捲りながら、こちら一切見ずに指摘する。 「竜也。でも、駄目なことはちゃんと注意しないと」 ちなみに竜也と涼香は恋人同士だ。十年前、二人は幼い頃に出会い、昨年俺達の通う学園で再開して、思いを伝えあって恋人になった。 付き合い始めた頃は、君付けだっが、今では呼び捨てになっている。
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