男の旅路に危険はつきもの

52/65
前へ
/133ページ
次へ
 間もなく僕達へ落ちてくるだろう巨大な槍。 それを見つめながら、どうにか出来ないかと必死に頭を捻らせる。  しかし、幾ら考えても打開策は浮かび上がらない。 ――万事休す…… 『……死ね!』  何一つ答えは見つからないまま、僕達を絶望へ叩き落とす一撃が放たれる。 速度はゆっくり――に見える。  大きさが大きさなだけに、迫りくる壁の如くゆっくりと。 しかし確実に僕達の許へ。 「ライル! 何とかならねぇのか!?」  今更走り出した所で、範囲外へ逃げるなど不可能だ。 だが…… 「――っ!!」  漸く浮かび上がった打開策。
/133ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1214人が本棚に入れています
本棚に追加