男の旅路に危険はつきもの

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 湖の水を吹き飛ばすために組んでいた理術のコードを変更し、上空におし迫る巨大な槍を吹き飛ばす理術式を組み上げていく。  既に理脈から力を受け取れる状態にあった僕は、迫りくる巨大な槍へ両手を翳した。  ケモノは僕の動作に気付いたが、理術を一つ発動している間は、基本的に他の理術を使えない。 理術式を形とし前もって描いているなら別だが。 ――後少し……  僕の両手が淡い光を灯し始める。 そして、理脈からダイレクトに伝わってくる理力が、体の内部を焼き始めた。 「ぐぅぅぅっ……!」  想像以上の痛み。 人体にとって有害な理脈の力は、確実に僕の命を削っていく。 「ライルッ!?」  顔色の変化を察したアネスは、心配そうに僕を見つめながら慌てている。 それを気にする余裕も無く、ただひたすら痛みに耐え、コードを組み上げていった。
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