男の旅路に危険はつきもの

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――SIDE アネス―― 「ライル……」 ――虚弱な癖に無理しやがって……  気絶したライルを横目で見降ろしながら、アタシは大剣を正眼に構える。 『ゴミ同然の人間風情が……』  憎々しげに青トカゲがそう言った。 それを聞いた瞬間、アタシの中で何かが音をたてて千切れる。 「――あ? てめぇ……今、何つった?」 ――ゴミ……だと? 『ゴミだと言ったのだ。無駄に力を使わせおって……』  青トカゲの周囲に水弾が浮かび上がった。 その数は100を下らない。
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