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軽く地面を蹴る。
ただそれだけで、青トカゲの姿が間近へ迫った。
『なっ!?』
――もう喋るな。
「てめぇはこれから……悲鳴だけあげてろ」
『――っ!? ギャァァァッ!?』
体へ纏わりつく蒼と紅の入り混じった力は、大剣へと絡み付き、あれ程硬かった鱗をあっさりと切り裂く。
首の付け根から袈裟気味に切り上げた刃は、青トカゲの薄汚い血液を周囲に撒き散らした。
「ヒヒッ……ヒヒヒヒッ……」
笑いが止まらない。
何だこいつは?
まるっきりザコじゃないか。
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