感じ。

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後続車が閉じている最中の門の前に停まった。 『……ここって……ジャック邸…』 『知り合いってことか?』 運転手の男と助手席に座る男。 助手席に座る男はノートパソコンを膝の上に乗せ、文字をタイピングしていく。 会社にメール送信すれば、今日の任務は終わり、帰れる。 自分の見た内容が朝刊に載る。 批判を受けようとも生の声が聞こえ、面白く愉しくて仕方ない仕事だ。 危険な目に遭ったことさえ真実を突いていると思えば、平気だった。 『よし!帰って一杯やろう』 『そうだな!!』 2人の男は楽しげにジャック邸を背に去っていった。 門の上部左右と中央に設置された監視カメラが車を捉えていた。 夜になると暗視カメラに切り替わり、人の体温を察知する優れた機能も持ち合わせていた。 車が去った後に、草木に隠れたバイクに乗った人間をカメラは感知した。 『……誰だ?』 モニタールームには常時いる監視者他、屋敷の主であるジャック、兵悟。 兵悟の後ろからモニターを覗き込むエディ。 リナは落ち着かない表情をしながらも静かにドア近くに立っていた。 『兵悟たちが出てくるのを待ってるか?』
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