35人が本棚に入れています
本棚に追加
エディは兵悟を走り追いかけた。
兵悟たちが立ち去って30分後、ジャックとマリアがメアリーの元に訪れた。
『…………』
『元気だったかい?メアリー。お客さんだよ』
『………あの…マリア。マリア・グレイフと言います。母の旧姓は“セイン”……今日初めてメアリーさんの事を知りました…………本当に、ごめんなさい』
[あらあら…貴女が謝ることないわ]
メアリーはマリアの近くに座って、メアリーの頭を撫でる。
触れるはずもないけれど、マリアには何かしら感じ取れたらしく、顔を上げ、涙を流した。
[ジャック……もうあの人はいないから…兵悟も愛せる人を見付けたのよ。あなたも皆、前に進まなくちゃね?]
メアリーは誰にも知られずに静かに消えた。
生きていれば誰しも心に傷を負ってしまう。
それとどう付き合っていくかを考えればいい。
必ず、道は拓くと信じて。
最初のコメントを投稿しよう!