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副会長に連れられて何か豪華なエレベーターに乗って理事長室に向かっていた。
理事長室ってエレベーターで行けるんだな。便利~♪
副会長が着くまでに軽く説明してくれた。ここは初等部、中等部、高等部、大学の一貫性の学園。俺は高等部からの途中入学、いわゆる外部生として入学する生徒は一日早く来て理事長に挨拶しなければいけないらしい。
まあ、転校生みたいなもんだしな。
「ここでお別れです。中で理事長が待っていますので、瑠威と離れるのは名残惜しいですが……」
俺と目があったんだけど、「君はどうでも良い」という感じに強く睨まれた。
副会長はきた道を戻って帰った。
うはぁー!緊張する。
「遥!さっさと、総一郎に会って帰ろうぜ」
「おい!理事長を呼び捨ててもいいのか!?」
「……!?えっ…ぁあ…えっと」
聞いてはいけなかったみたいだ。
「天海くん、もういいよ。早く中にいこうよ」
「すまない、忘れてくりゃッないか?」
平然を装っているみたいだけど、分かりやすいほど、噛んだぞ(笑)
『トントン…。』
緊張しながら、
ノックした。
『入りたまえ』
『ガチャ…。』
若い…。
何歳だよ!
それでも厳格な雰囲気が溢れているので
緊張する。
『改めてこんにちは、遥くんに瑠威。そこのエレベーターを使っていいから職員室のある階に向かってくれ』
それだけ、話すと理事長はまた書類に目を通し始めた。
俺たちはゆっくりと理事長室を出て、一息ついた。
「天海くん、職員室に行こっか」
「遥!天海くんなんて、やめてくれ下の名前で頼む、なんならルイルイでも良いぞー」
ルイルイ?
自意識過剰過ぎやしないか?
ああ…このもしかしたらの変装を
していないときは可愛い可愛いと言われ続けていたのか、ルイルイと呼ばれていたのかもしれない。
でも、ここは雰囲気を和ませるためと勝手に解釈させてもらうよ。
ルイルイとかでいいなら
呼び捨てでいいよね
「分かったから行くよ、瑠威」
「おう!」
こうして理事長を後にして、俺たちは職員室に向かった。
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