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母親に会うのは『久し振り』だ。俺の家から実家はそう遠くないが、それでも会おうとしなければなかなか会うものでもない。
「…いつもって…最後に会ったの3ヶ月くらい前だよな?ほら、姉貴の誕生日にさ、トシさんと」
胸がざわつく。落ち着かない。違和感が不安に変わり、急激に寝ていた脳が覚醒する。
「ちょっ、勇人。トシが、え?何か言ってたの?」
!?
何でここに?姉貴は結婚して…しかも何か若…
「何言ってんの?まだ寝ぼけてるの?いいから、勇人も千恵もご飯食べて学校行ってらっしゃい。遅刻するわよ!ほらお父さんも、新聞後にして…」
学校?
「父さん、新聞見せて。」
「なんだ、お前。珍しいじゃないか。」
2001年5月…11年前の新聞…
「え?」
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