第一章「今を生きる者たち」

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2XXX年。 桜が咲き誇る4月。 あの人は、この丘から見える景色と桜がとても好きだったらしい。 ただ一人の愛する妻とよくこの丘からの景色を楽しんでいたとも聞く。 今から少し前の時代なら、二人も幸せになっていたのかもしれない。 そうなっていれば俺(私)は産まれてくることもなかったかもしれないけれど。 できることなら、それを望みたかった。
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