第一章「今を生きる者たち」

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「――――以下のことを守り、私たち新入生は―――。」 体育館全体に響き渡る、新入生代表の挨拶。 その挨拶を聞いている生徒はほとんどいない。 ケータイをいじっている生徒。 メイク直しをしている生徒。 P○Pに熱中している生徒。 その他もろもろ。 何もせず、ただぼーっとしている生徒が真面目に見えてしまうくらいだ。 俺(私)の名前は伊達叶多。 生物学上では女として生まれてきているが、家系などの都合上、今はあくまで男として生きている。 そんな俺は今日、この東架徳(トウカトク)学園の高等部に入学した。 現在入学式の後半。 といってももう終わるところだ。
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