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そして偉そうな雰囲気の黒髪オニイサンが周りを見渡してフンッと鼻で笑っていた。
めちゃくちゃ生意気。
…先輩に向かって失礼だけどね。
「生徒会会長に就任した、矢倉帝だ。」
矢倉帝(ヤクラミカド)
矢倉先生と同じ名字だから、兄弟と考えて悪くない筈だ。
「…私は生徒会副会長に就任致しました、佐伯琉架と申します。以後、お見知り置きを。」
佐伯琉架(サエキルカ)
凄く丁寧な口調。
そして女みたいな名前だ。
多分これは禁句なんだろう。
「此処で校則を言っとこうと思ったんですが…矢倉先生の我慢が限界に達する前に止めたいので生徒手帳を読んでおいて下さい。」
随分適当だな。
…生徒手帳か…眼鏡かけなきゃならんだろ。
「和、読んだら教えてね」
「自分で読め。」
「…では入学式を終わります。順番に退場して下さい。」
矢倉先生の声でパタパタとみんなが体育館から出て行く。
因み、何故か俺達のクラスは最後だった。
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