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睨み合いの末、俺が折れる事にして、小さめのラーメンを頼み、戒にも無理矢理何かを食わせようとチャーハンを頼んどいた。
チャーハンは戒が面倒というときに食べる物だ。
嫌いでは無いはず。
ここの食堂は良い材料しか使わないらしいからな。
流石金持ち。流石王道。
「さて、計画を説明する。
和泉と榎本は特にやることはない。今から言う事、今後の事を口外しないと約束してくれさえすれば…な。」
2人を見つめるとコクコクと同時に頷いていた。
なんだか面白い眺めだ。
金持ちなのに普通に接してくるし。偉そうじゃ無いし。
「先ず、俺と戒で…学校に居る間はずっと演技する事だ。」
そう言うと戒は何かを感づいたのか静かに口も挟まず笑みを浮かべていた。
和泉と榎本は意味が分からなさそうにしている。
「生徒会に潜り込むんだよ。
生徒会の中に意に反して受けになる奴は居ない。好きでなる奴は居るがな。
で、如何にも可愛く、受けっぽく元気に振る舞う。まぁ、戒みたいに俺が演技する様なものだ。」
そう説明すれば2人も納得はした顔をしていたが何かを言おうと榎本が口を開いた時、注文していた物が運ばれてきた。
「ありがとうございます!」
「ありがとうございます。」
反射条件でお礼を言うとウエイターさんはパタパタと走って行った。
失敗した。
アレは王道が来てからする事だった。
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