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カンカンカン
訂正、本当の不幸はこれからだったらしい
どうやら反対の線路から新たな電車が来たようだ
そしてバナナの皮が覆っているこの頭はちょうどレールの上に置いてある
「あーもう、なん…て不幸な……日だ、よっ!」
声を振り絞り自分の不幸を呪う
それくらいしか出来なかった
それくらいしか出来ない自分を呪った
そして僕の最後の記憶は、迫る車両の音と電車のブレーキ音だけだった
17歳、高校2年、夏の出来事だった
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