†兆†

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  愛情を示す言葉の一部が 理解できないロアの為、 今のロアが理解できる 愛情の言葉で紡ぐ、 「お前の悲しみも苦しみも全て、俺のモノにしたい。」 クロアの愛を注ぐ言葉。 それは、 ロアが始めてクロアに 自分の想いを告げた時と同じ、 「わた…し、も……“お前に与えられるなら…”」 まるで     -トワ-     永久の誓いのように、 「“体の傷も心の痛みも裏切りも…愛も狂気も全て………受け入れる”」 無意識に ロアの唇を付いて零れる、        コクハク     “愛の言葉” 「分かるか?」 “何が”とは言わない クロアの問い掛け。 どれほど、 弱く脆く必死に縋り付き 甘え頼っても 謝罪する事は何もないのだと、        -アイ- 伝えるクロアの想いに、 ロアは、 「うん、……“ありがとう”」 謝罪ではなく、       感謝で言葉で 小さく微笑み受け入れた。  
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