†重†

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  「私にも“熾天使長補佐”の任があります。その責の重さを教えて下さったのは、他でもない“兄上ご自身”ですよ。」 幼い頃から、 ロアに主な学びを受けていた セキル。 その知識や考え方の記憶は ほぼ、取り戻せているロア。 役職としての地位。 上に立つ者としての責任。 下に仕える者達を 支え、導かなくてはならない 重要性。 自分の事ではなくても 理解していまっている記憶。 それを指摘されしまえば、 自分よりも他を優先していまう ロアの答えは一つ。 「クロア…、私は大丈夫だから…。」 「ロア。」 クロアの“主”としての 記憶が無いロアは、 「“神殿”に…“聖司補佐官”の任を果たしに行って欲しい。」 “恋人”としての我が儘を 押し殺し、 自覚の無いまま、 切な気な精一杯の笑顔で クロアに“命じる”  
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