†重†

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  「魔王の目的がお前ならば、どうするつもりだ?」 「えっ?」 過去の答えを予測して、 問い詰める聖主。 “魔王の進現の目的が      自分ならば…。” 聖主に改めて 問い詰められると、 「それは…。」 当たり前のように答えかけ、 「それ…は……。」 不意に詰まるロアの答え。 答える事に逡巡し、 更に逡巡する自分自身に 酷く動揺して 何故か、 右手を握り締めるロア。 10歳の時であれば 迷いなく応えていたそれ。 聖主は 応えられないロアへ、 「自らを犠牲にするか?」 答えを示してみせると、 「そんな…ッ!!」 ロアは蒼褪め、 「そんな……クロアを裏切るような事は…出来ません…ッ。」 ―“私が魔王の元に行けば…この聖界を護れます。”― 昔と違う        ココロ      今の答え。  
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