†重†

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  聖域以外の外の世界を知らず 他者との交流の必要性すら 分からず ただ、 聖界の次代の主として 育てられただけの環境で、 外の世界を知り 他者との交流は出来なくとも、 他者との関わり方の術を 知りたいと考えた時 唯一、叶えられる場が 己の就任した役職の公務の場 第6階層の神殿にしか、 ロアにはなかった。 己の行動が与える影響を理解し 組織の長、 何より 世界の上に立つ者でありながら 己の地位に驕らず、 他の者を気遣い その事を気付かせぬ 然り気無さで 身を隠し、潜めるように 神殿での日々を過ごしている ロア。 この聖界の中で 世界と触れ合える たった一つのロアの居場所。 聖司官の事を思い出さなくては 戻れない、         セイイキ もう一つのロアの世界で、 クロアはただひたすらに -ロア- 恋人の事を想う。  
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