†失†

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  婚約する許可を与えられた証の イヤカフ。 個人の紋章が刻まれたそれを 互いに交換する事が “婚約”となる聖界。 突然の事で ロアのイヤカフの紋章を 咄嗟に見間違えたディフェルに 忠告するレティス。 「………小兄君?…大兄君?」 先程から どこか挙動が不審な二人を 訝しむロアに、 「あぁ……いや…。」 「何でもないよ。それよりも私達で集まるのは久しぶりだね。」 内心の動揺を隠せない ディフェルと ロアの成人前までは セキルを含む皆が 集っていた過去を示し 聖主同様、何も教えずに 誤魔化すレティスが居た。 「成人前の事は殆んど思い出せているようなんだけどね…。」 懐かしい状況の中で 交わされた過去の思い出話。 その結果のレティスの指摘。 やはりと言うのか、 成人直後からの事と “次期聖主”“聖司官” そして、 “セフィロトの苗木” ロア自身の地位、立場、役目 それらに関わる事柄を 思い出せず、 理解もできないロア。  
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