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フィリルは、ここ数日の間で
突然、笑顔が消えたロアと、
ロアにとって必要な事と
分かっていても、
一時的に
主であり、恋人でもあるロアを
追い詰める選択を自ら選ぶ
クロアの事を考えてしまい、
「俺が言えた事じゃないけどさ…。」
書類を確認しながら
ロアの事を考え
厳しい表情で
無言となっているクロアに、
「お前も…あんまり、無理するなよ…。」
自分が言う事でも
言える立場でもないと
十分に理解している上で、
「ロア様の為にも…さ…。」
『嫌な………予感が…するんだよね…。』
何故か内心に過る
不穏な胸騒ぎを抑えられず、
フィリルはクロアに
そう言わずにはいられなかった。
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