†失†

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  「………何か…判った事があるか?」 頭に過ってしまう “最悪の可能性”を振り切る為、 もう一つの “最悪の予測”を 口にするレティス。 「一応、セキルには見合いを勧めてみたが…。」 セキルに婚約者候補の資料を 渡しているディフェル。 「私もクロアに次期が変わった原因の話をしてみたが、“護る”と云う言葉が直ぐには出ない問い掛けで“護る”と云う言葉を出してきた。」 クロアにロアの表向きの性情が 変わってしまった原因を レティスが問い掛けた時の クロアの応え。 ―『もしも…違いの変化に、聖主と成る為の何かが関わっていたら…お前はどうする?』― と、 既に起きてしまっている、 回避するにも、護るにも 遅すぎる状況の指摘で “護る”と云う言葉を 追求からの回避の返答に 使ってしまっていたクロア。 それらから導き出された レティスの答えは…、 「次期とセキルの変化は…“聖主”に、関わる事柄で…‘最悪’を誘発する何か”…。」 ロアとセキル、 現聖主の直子の成人直後に 変わった二人。 その変化が セキルのロアに対する ‘近親の大罪’を伴う 執着心である事。 にも拘わらず、 ロアの恋人でもあるクロアが “護る”と云う言葉を 意図的に回避に使用する “恋人あっても護れない”原因。  
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