†失†

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  それは…、 [聖主と成る事、又は聖主と成る者を支える事に関わる、“大罪を誘発する”何か。] あまりにも重大な答えに 重く深刻な沈黙が落ちる二人。 ディフェルとレティス、 自分達だけが関わるには 重責すぎる状況に どちらともなく決断の言葉を 発しようとした時、 「すみませんッ!!失礼します、クロアは…ッ!?」 聖域でロアの傍に クロアの代理で控えている筈の フィリルが息を切らせて現れ、 「クロアを至急、聖域へ“ロア様の元へ帰して下さいッ!!”」 緊急の事態を告げた。 「何があった?」 即座に深刻な面持ちで反応し、 鋭く詳細を問い詰める ディフェル。 「セキル様がロア様を何処かにお連れになろうとなさっています」 “無理矢理に”との 表現が無くとも判る フィリルの説明。 「“聖本殿”“聖棟”“聖央塔”“居住”の、何処に向かっていた?」 落ち着いた口調で 最後に見たセキルの行き先を 確認するレティス。  
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