†始†

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  余りに 変わり果てていた少年の姿。 クロアの主。 愕然とした衝撃を抑え、 名乗ろうとしたクロアに掛かる ―『名など名乗れと誰が言った』― 冷淡な言葉。 側近として 名を名乗るどころか、 側近としてすら 認められなかった邂逅。 それでも、 『側に居て護りたい…』 変わり果てた少年を理解して、 その原因をいつか知りたいと クロアの少年―ロア―を 想う気持ちは変わらなかった。 切ないほどに強く、 主となった少年を想う クロアの忠誠心。 その想いが、 愛だとも気付かずに、 クロアは主を         アイ シ ただ、ひたむきに想い続けた。  
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