†始†

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  「ビックリした…」 聖殿から神殿に向かう 途中で呟いてしまう フィリルの一言。 「あのタイミングでクロアがあんな事するとは…思わなかったなぁ…」 ロアを見付けた時の 状況の説明でも 捜索の謝辞でもなく、 深い礼と共に労りの言葉を 口にしたクロア。 一見、 普通の流れのようにも見えたが、 『うーん…なんか…誤魔化された…かも…?』 昨日の事と 今朝のクロアの言動を考え、 違和感を覚えてしまうフィリル。 だが、 幾ら考えても 違和感の原因に想い至らず 『まぁ…嫌な予感じゃないから…良いのかなぁ…』 何故か釈然としない 気持ちを抱えたまま、 フィリルは神殿に向かった。  
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