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強さを手に入れる為に
目の前の相手と
一つの決着を付けるロアの問い。
「それを訊いてどうする」
ロアの決意を測るように
重く威圧に満ちた声で
敢えて問い掛けを返す相手。
“父”と“聖主”
どちらも同じ相手で在りながら
全く別の存在。
「私の中での区切りがつきます」
聖主の威圧に臆する事なく
相手を見据え応えるロア。
ロアの中での区切り。
「お前が成るべき者に成らぬ内は、聖域での私は聖主だ」
その言葉に応える
聖主の答え。
“ロアが成るべき者”
それが一体、何であるのか、
その答えが未だ、
思い出せないロアだったが、
「では…成るべき者と成る時まで、この“ロア･S･セイン”聖域、聖殿に留まる事を聖主様に誓い申し上げます」
すべき事、
するべき決意は決まり、
「更に重ねて、この棟に施されております結界の解術をお願い申し上げます」
ロアは息子ではなく
聖主に管理される者として
拝礼と合わせ、
誓約と誓願を聖主に宣告した。
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