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専門部隊を突入させるにも
相手の目的が判らない以上、
迂闊な判断が出来ず、
捕らえられている者達の
安全の為にも、
現場を監視するしかない
ディフェル達。
現場を含む本部内でも
膠着するしかない状況。
「犯行組織の詳細は?」
「第2階層スラム区に拠点を置き、主に堕天希望者達の魔界侵入を助ける組織“鵠翼-コクヨ-”と云う名の組織です」
ディフェルの
犯行組織の詳細を求める問いに
セティアは詳細を記した書類を
ディフェル達に渡しながら
説明をする。
ホウジョ
「堕天希望者を幇助する組織、鵠翼…」
セティアの説明を聴きつつ
組織の詳細を見詰め、
険しい口調で呟くレティス。
「ならば、要求が来るとすれば、昔、中央に捕らえられたままの仲間の解放か…」
反乱組織の主な活動から
一番、可能性の高い犯行理由と
要求を推測するディフェル。
中央組織に以前、
捕らえられた仲間の解放。
堕天者を支援する組織が
占拠事件を起こすならば
最も納得できる犯行理由と
要求だったが、
「ディフェル」
「何だ?」
「タイミングが良すぎないか?」
反乱組織の詳細を見詰めていた
レティスがディフェルに
問い掛けを発すると同時に、
「犯行組織からの要求がきました!!」
外から駆け込んできた
官吏の言葉に、
新たな緊張が室内に走った。
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