†終†

27/42

223人が本棚に入れています
本棚に追加
/519ページ
  「一応、聞くが、いつ回答を出した」 「此方に着いて直ぐ」 ディフェルからの確認に 淡々と応えるロア。 「回答の内容は?」 「要求に応じ、そちらの隠れ家まで赴くと」 「「ッ!?」」 「おい」 続けて、ディフェルが 念のために回答内容を 訊ねると、 いとも簡単に あっさりと返ってきた とんでもない内容に レティスとフィリルは息を呑み、 ディフェルは険しい表情となる。 「次期、お前…今なんと」 「“隠れ家まで赴く”と」 鋭い口調で繰り返される ディフェル問いに 特出した感情もなく 正しく答えるロアの言葉。 それに、 「何故、お前が直接、隠れ家まで赴く必要があるッ!?」 要求に応じる事までは 分かっていたが、 反乱組織の隠れ家に 直接、向かう事までは 聞いて居なかったディフェル。 「第一、今日、起きたばかりの事件の犯行組織の隠れ家を何故、お前が知っているッ!?」 更に、 今日、起きたばかりの まだ、組織の詳細が 判っているだけの段階で既に、 反乱組織の隠れ家の場所を 把握しているロアの答へ、 重い追及の言を向けた。 だが、 それに対するロアの応えは 「今日ではなく、一月…いえ、一月半近く前です」 「何?」 「今回の事件の動きは一月半近く前からあり、私はそれを一月近く前には智天に報告していました」 「「ッ!?」」 『一月…近く…?あぁッ!!あのロア様の書類ッ!!』 思わず息を呑む ディフェルとレティスに フィリルの内心での叫び。 既に一月半も前から 反乱組織の動きがあった事を 告げるモノだった。  
/519ページ

最初のコメントを投稿しよう!

223人が本棚に入れています
本棚に追加