†終†

40/42

223人が本棚に入れています
本棚に追加
/519ページ
  “全て” それはおそらく、 セキルとの事も含む、 全ての事柄。 それが終わった後に、 ロアがクロアに伝えたい事。 それは…、 きっと、 ―『お前に相応しく成るまで…待ってッ…待って欲しいッ!!…必ず、お前に相応しく成るからッ…』― あの日の応え。 もう二度と、 ただの恋人同士には成れない 主であるロアと      従僕であるクロア。 クロアがロアに誓った 恋人以上の関係。 その保留の終りを告げる ロアの決意に、 クロアは、 「分かった」 恋人の口調で 了承の応えを返していた。 ――――― 第2階層でロア達を待ちながら、 ロアの言葉を思い出し、 無意識に 右手を握り締めるクロア。 恋人同士なのか、 兄妹なのか分からない 二人連れが、 クロアの視界に留まり 監視している通りを 通り過ぎる。 その後に通る数人を見送って、 「行きましょう」 「あー…うん」 クロアの合図に フィリルの同意。 漸く通過したロア達の後を クロア達も追い始めた。  
/519ページ

最初のコメントを投稿しよう!

223人が本棚に入れています
本棚に追加