†決†

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  ―――第2階層。 ロア達の入っていった店屋の 直ぐ脇となる建物の影。 本部へと聖告鳥を飛ばし、 「最初の突入は私とガイル殿で…」 先陣をクロアと 二人居るセキルの側近の内、 一人が切る確認を済ませ、 「フィリル殿達は…」 「後衛で状況に応じて臨機応変にだよね」 「お願いします」 フィリルともう一人の側近の 行動の確認をすると、 クロア達は店屋の近くに隠れ、 待機する。 外から見る限り、 何者の気配もなく うらぶれた静かな店屋の様子。 既に場所を中央組織智天に 知られているにも拘らず、 外に見張りの一人も居ない 反乱組織の隠れ家。 警戒する必要が無いのか、 クロア達の死角となる何処かで 密かに警戒しているのか…。 ロア達が入ってしまった 今となっては 迂闊に調べる事も出来ない状況。 クロア達に出来るのは、 『ロア……』 ただ、時を待ち、 己の主を無事に救い出す事だけ。 その為に 慎重に隠れ家の様子を計り、 突入の時を待つクロア達だった。  
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