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クロア達が
反乱組織の隠れ家に突入すると、
「ガァァァァッ!!」
「ッ!?」
「魔獣ッ!!」
先頭を切ったクロアと
セキルの側近、ガイルに
室内に居た漆黒の獣が
一斉に襲い来る。
全てで６頭の獣。
前方から飛び掛かるそれ等を
クロアの神剣とガイルの聖剣が
横凪ぎの一刀で切り伏せる。
しかし、
クロアの神剣に斬られた魔獣は
一瞬で絶命したものの、
「これはッ!!」
「あぁぁぁぁッ!!」
ガイルの聖剣で斬られた魔獣は
半身が天族の男の姿に戻り、
瀕死の状態で藻掻き苦しむ。
「亜種……」
魔獣であった者を
剣呑に見下ろし
クロアが呟く正体。
天族の身体に魔性を植え付け
更に魔獣へと変質させられた
反乱組織の者達の成れの果て。
ガイル達の持つ聖剣では
魔性のみしか絶つ事が出来ず、
魔性を絶ったところで
元の天族に戻す事も、
命を救う事も出来ない、
クロアの持つ神剣のみが
対抗できるもの。
あまりに異質な姿に
クロア達の後から入ってきた
フィリル達も蒼褪める。
「これって……」
反乱組織の者達が
魔獣へと変化している事実に
最悪の予感が過るフィリル。
その傍らで無言のまま、
「あぁぁぁ…ｸﾞｧｯ!!」
「クロアッ!?」
「クロア殿ッ!?」
「ッ!?」
瀕死であった男達に
とどめを刺すクロア。
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