†決†

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  [“今日は”と“今晩は”…今はどの時間帯だろうね] 姿見の中からロアを 穏やかに見詰め、 ほんの少し困った口調で 現状に不似合いな内容を リデアは語り掛けて来る。 [この封印は……流石、現聖主…君のお父さんと言ったところかな] 幾ら語り掛けても 無反応のロアに構う事なく 姿見の中から鏡面を撫で、 リデアは自身を鏡の形で ロアの中に封印した 聖主の力を穏やかに指摘する。 「白々しい戯れ言をほざくな」 リデアを冷たく見据え、 辛辣に吐き捨てるロア。 「元から父上……いや、貴様の弟の力を利用して、望んだ結果だろうがッ」 リデアの計略と目的を 鋭く明かす。 リデアの弟。 それは、 “全てを護る者”として リデアの監視と守護の宿命を 負っていた“セラフ” 宿命ゆえに リデアの魂と共に リデアの転生体の身内として 輪廻を繰り返す創世の神の 三番目の子。 現代に於て、 ロアの実父として転生した リデアの古の弟だった、現聖主。 その力を利用して、 ロアの中で封印された状態での 復活を目論んでいたリデア。 [やっぱり…分かる?] 「ふざけるなッ!!」 同じ姿でありながら、 どこまでも穏和で 掴み処のないリデアと 無表情で淡々としながら 底冷えのする怒りを宿すロア。 明らかに対照的な二人。  
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